マイナ保険証、7割超の医療機関でトラブル 宮城の開業医らが調査
マイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」をめぐり、宮城県保険医協会が調査したところ、システムを導入している医療機関の7割超で、保険者の情報が正しく反映されていないなどのトラブルが確認された。窓口で10割負担を患者に請求したケースもあったという。
宮城県内の開業医らでつくる同協会は5月29日~6月7日、会員の641医療機関にアンケートを行っている。5月30日までに集計した60件分について、中間結果として公表した。
マイナ保険証を利用して窓口で保険資格を確認する「オンライン資格確認」のシステムを導入しているのは85%(51件)で、このうち76・5%(39件)でシステムをめぐるトラブルを経験したと回答した。
トラブルの内容は「保険者情報が正しく反映されていなかった」が最も多く、「カードリーダーまたはパソコンの不具合によりマイナ保険証を読み取りできなかった」、「マイナ保険証の不具合で読み取りができなかった」などが続いた。他人の情報が誤登録されていた事例はなかった。
一方、トラブルがあった医療機関のうち、17・9%(7件)が「いったん10割負担を患者に請求した」と答えた。
同協会は「医療機関は十分な準備の時間がないままシステム導入をせざるを得ない状況で、様々なトラブルや苦情が報告されている」として、政府に対して制度の見直しや改善を求める考えだ。(中島嘉克)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら