ガーシー容疑者に協力者か 1億円のユーチューブ収入、複数の口座に
前参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)が暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)容疑などで逮捕された事件で、同容疑者による動画投稿サイト「ユーチューブ」での発信で1億円以上が入り、本人や親族名義の口座のほか、複数の口座に流れていたことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、動画発信に複数の協力者がいたとみて調べている。
捜査関係者によると、東谷容疑者は2021年12月にアラブ首長国連邦(UAE)に出国。22年2月にユーチューブで自身のチャンネルを開き、登録者は一時120万人を超えた。チャンネルは22年7月に凍結された。
警視庁の捜査で、22年4~8月にユーチューブ運営会社側から、東京都新宿区の合同会社が管理する口座に複数回にわたり、計1億円余りが振り込まれていたことが判明。この会社は19年に設立され、東谷容疑者の知人の男性が実質的に管理していた。
警視庁は知人男性の関係先を23年1月に同容疑などで家宅捜索。この1億円余りは、東谷容疑者名義の口座と親族名義の口座のほか、それ以外の人物が管理するとみられる複数の口座に移されたことが確認されたという。
ユーチューブの発信者は広告料の一部を受け取ったり、「メンバーシップ」として視聴者が支払う会費の一部を受け取ったりする仕組みがある。再生回数などに応じて増えるため、脅迫行為を含む過激な発信を繰り返したと同庁はみている。
東谷容疑者は22年2~8月にユーチューブ上で俳優、実業家、デザイナーの3人に対し、本人らの名誉を傷つけることをほのめかし脅迫するなどした疑いで、UAEから帰国した今月4日に逮捕された。
捜査関係者によると、東谷容疑者は警視庁の調べに対し、供述調書への署名を拒否しているという。その上で、「犯罪にあたると思っていなかった」と説明しているという。
東谷容疑者の弁護人は4日、容疑者に同日接見した際の様子をユーチューブで発信した。逮捕容疑となった動画の発信について、容疑者が「やったことはやったということで、協力姿勢でいく」と話したと明かした。(山口啓太、福冨旅史)
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