「指名打者」の森友哉はベンチで座らない 悩んだ守備の時間の使い方

オリックス・バファローズ

高橋健人
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(6日 プロ野球 オリックス・バファローズ2―1読売ジャイアンツ)

 オリックスファンの期待を乗せた鋭い打球が、中堅手の頭上を越え、フェンスに直撃した。

 0―0の三回1死満塁、「4番・指名打者」で先発した森友哉は「ゲッツー(併殺打)はあかん。打球を上げよう。思い切りスイングしよう」と考えていた。低めの147キロ直球をすくい、中越えの先制2点二塁打。塁上で左拳を掲げ、ぶんぶんと振った。

 4月下旬から主に4番を任される。だが、意識はあくまで「4番目の打者」という。「(5番の)頓宮(裕真)は調子がいい。次に良い形でまわすというのは思っている」。パ・リーグ1位の得点力を誇る打線の中で、伸び伸びと実力を発揮している。

 昨季まで、西武では不動の正捕手だった。

 フリーエージェント移籍したオリックスでは事情が異なる。新天地には同い年のライバル、若月健矢がいる。先発マスクを分け合い、森の先発出場は捕手が27試合、指名打者は18試合。開幕直後は指名打者での出場を「難しい。(試合中の)時間の使い方が全然違う」と語っていた。

 大阪桐蔭高時代の同級生に、今季から専属トレーナーを頼んでいる。指名打者で出場した際、チームが守備のときの時間の使い方も2人で試行錯誤してきた。いまは、ベンチで立ち続けることにしている。「座ると、(打席で)一発目の動きが悪いと感じていた」

 開幕から本調子ではなかった山本が今季5勝目。森はマスクをかぶらずとも、その打棒でエースを支えた。(高橋健人)

 中嶋監督(オ) 8回1失点で5勝目の山本について「あまり力まず、良いと思う。(巨人は)強い打線なので、最少失点でいったのは非常に良い」。

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