米国務長官、数週間以内に訪中か 気球飛来で延期、対話再開へ動き
ワシントン=高野遼
米ブルームバーグ通信など複数の米メディアは6日、ブリンケン国務長官が数週間のうちに中国を訪問する計画を立てていると報じた。ブリンケン氏は2月に訪中する予定だったが、中国の気球が米本土に飛来した問題を受け、延期を余儀なくされていた。
同通信によると、訪中が実現すれば、ブリンケン氏は習近平(シーチンピン)国家主席と会談する可能性もあるという。
米中の緊張が続くなか、高官レベルでの対話を模索する動きも進んでいる。5月には、米中央情報局(CIA)のバーンズ長官が秘密裏に中国を訪問。今月5日には、クリテンブリンク国務次官補(東アジア・太平洋担当)も現地を訪れた。
米国家安全保障会議のカービー戦略広報担当調整官は6日、クリテンブリンク氏の訪中について「将来のより高いレベルの訪問の可能性について話すことが目的の一つだった。有益な対話ができた」と述べ、ブリンケン氏の訪中が実現する可能性を示唆した。一方、国務省のパテル副報道官は「状況が許せば、訪中の日程を再調整する」と述べるにとどめた。(ワシントン=高野遼)