狙うは参院のドン? それとも…自民・世耕氏、在職25年のジレンマ

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磯部佳孝
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 自民党世耕弘成参院幹事長(60)が、立ち位置を明確にできないでいる。首相就任への思いを捨てていないが、衆院へのくら替えは簡単でない。自民の参院幹事長として4期目で、「参院のドン」になることも視野に入るなか、どちらを狙うのか――。悩む日々は続く。

 「国民の理解と協力が不可欠な局面がある中、わかりやすいコミュニケーションが求められる。私が貢献できる役割がなおある」。在職25年の表彰を受けた世耕氏は7日の参院本会議で、こう語った。NTTの広報担当から政界に転じた経験から、「対話力」への自負をにじませた。自身の今後の進路には触れなかった。

 世耕氏は、第2次安倍政権以降、官房副長官、経済産業相などを歴任し、最大派閥安倍派の幹部を務める。2019年には参院幹事長。歴代最長は青木幹雄氏の通算6期で、人事にも影響力を発揮したことから「参院のドン」と呼ばれた。そうした存在になれる可能性がある。

 一方で「国のかじ取りをやってみたい」と公言。将来の首相に意欲を示すが、参院議員が首相の座を射止めた例はなく、そのためには衆院へのくら替えが必要とみられている。

 その道は険しい。世耕氏の地…

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