中国の輸出入、5月はともに減少 内外の需要低迷で景気回復に黄信号
北京=西山明宏
中国税関総署が7日に発表した5月の貿易統計によると、輸出額は前年同月比7・5%減の2835億ドル(約40兆円)、輸入額は同4・5%減の2177億ドル(約30兆円)で、ともに減少した。国内外の需要低迷が影響したとみられる。輸出から輸入を引いた貿易黒字は同16%減少した。中国の景気は回復基調にあるとみられていたが、足踏みするおそれがある。
輸出額が減少したのは3カ月ぶり。自動車の輸出額は倍増したが、スマートフォンの輸出額が3割弱減ったほか、パソコンや衣料品や鋼材など幅広い品目で減少した。外需が伸び悩んだためだとみられる。
輸入額の減少は3カ月連続となった。「ゼロコロナ政策」以降続く内需の低迷が影響している。半導体などの集積回路の輸入額が約2割減っており、米国による対中半導体輸出規制の影響もありそうだ。
一方、ロシアとの貿易は活況が続いており、対ロ輸出額は前年同月比で2倍超となったほか、輸入額は同10%伸びた。(北京=西山明宏)
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