野田秀樹と高橋一生が語る 新作「兎、波を走る」のつくりかた

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聞き手・増田愛子
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 俳優が「揺れやすい」稽古場なのだと言う。野田秀樹、2年ぶりの新作「兎(うさぎ)、波を走る」。今回も作・演出・出演の3役を務める野田と、2021年の「フェイクスピア」に続く共演となる高橋一生が、演じることについて語り合った。

 ――高橋さんにとって、「フェイクスピア」への出演はどんな経験でしたか?

 高橋「演劇に携わることがすごく楽しい、という原初の体験に戻ることができたようでした。みんなで作り上げるという感覚が強くて。ワークショップにも何度も参加して、稽古前からのワクワクした気持ちのまま、舞台に上がることができた感じですね」

 野田「演出家の、いわば指揮棒の振り方を少しでも知って下さい――というのがワークショップ。その時に、お互いに『合う』と感じることが必要なんです。一生は、アイデアを出してくるのがかなり好きなので、自分の作り方に合う役者だなと思いました」

インタビューの後半では、共演の松たか子さんとの稽古場でのエピソードもうかがいました。

 高橋「アイデアを、あまり出…

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