インフレ抑制か景気か 悩むカナダの中央銀行、3会合ぶり利上げ
ニューヨーク=真海喬生
カナダの中央銀行、カナダ銀行は7日、3会合ぶりに政策金利を引き上げた。過度に経済を冷やすことを避けようと利上げを停止していたが、「インフレ率は依然として高い」などとして再開した。豪州の中央銀行も4月は見送ったが5月に再び利上げした。景気維持とインフレ抑制の間で、各国の中央銀行が難しいかじ取りを迫られている。
カナダ銀は政策金利である翌日物金利の誘導目標を0・25%幅引き上げ、4・75%とした。3月には「金融引き締めが家計消費の重荷となっており、企業投資も弱含んでいる」として利上げを停止。4月も見送っていた。しかし、5月に発表された4月の消費者物価上昇率(CPI)が前年同月比で4・4%上昇と、10カ月ぶりに加速。再利上げに踏み切った。
カナダ銀は声明で「消費の伸…