魚介などさまざまな食品に含まれ、体内で合成もされる栄養素のタウリンに、動物の健康寿命を延ばす効果があると、米独などの国際研究グループが米科学誌サイエンスに8日発表した。
タウリンには、加齢とともに増える免疫の衰えなどを改善するという報告がある。
グループはまず、加齢に伴う血液中のタウリン濃度を調べた。15歳のサルは5歳に比べて85%減少し、60歳のヒトは5歳の3分の1程度に減少するなど、加齢によって大幅に減少することがわかった。
老化の原因はタウリンの不足なのか、補えば老化を抑えられる可能性があるのか――。グループは、ヒトの40歳代にあたる14カ月のマウスに死ぬまで毎日タウリンを与えて調べた。寿命の中央値がメスで12%、オスで10%延びた。
寿命を延ばすだけでなく、加齢で低下する体の働きを向上させるかどうかも調べた。タウリンを与えられたマウスは与えなかったマウスに比べて、エネルギー消費量が増え、骨量や筋力、免疫が衰えにくくなった。
サルに半年、タウリンを与え…
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