1万人超が参加した「文学フリマ」 膨大な出品作から紹介したい2首

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 6月11日付朝日歌壇・朝日俳壇面のコラム「うたをよむ」をお届けします。筆者は5月に東京で開かれた文芸誌などの即売会「文学フリマ」に出店者として参加した、歌人の染野太朗さん。「文学フリマで発表された作品について、少しでも鑑賞や批評を残していきたい」と、肌で感じた熱気とともに、手に取った2冊から二つの歌を紹介します。

うたをよむ 染野太朗

 5月21日、文学フリマ東京が開催された。文学フリマは展示即売会。多様なジャンルの文芸作品・評論等が出品される。現在全国7カ所で催されているが、東京では今回が36回目、参加者数は出店者と来場者を合わせて1万780人で、文学フリマ史上初の1万人超えを記録したという。私も出店者として参加したが、その熱気は十分に肌で感じ取ることができた。以下、2首だけだが、私が手に取った同人誌等から紹介したい。

 半壊の白いつつじのひだりてにあるでしょう夜の児童会館

丸山るい

 岡本真帆と丸山るいによる『…

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