「楽しいけれど、戦いだ」 イスラエルで中東最大のプライドパレード
イスラエルの商都テルアビブで8日、LGBTQら性的少数者や、その支援者らが街道を練り歩く「プライドパレード」があり、地元メディアによると数万人が参加した。性的多様性の象徴である虹色の旗をかかげ、好みの衣装をまとった人たちが、地中海沿いの通りを行進しながら声を上げた。
性的多様性をテーマにしたパレードの開催は世界的に広がっているが、中東ではめずらしい。イスラエルメディアによると、テルアビブでのパレードは1998年に始まり、中東では最大級。国外からも数多くの人が集まる。9日も、アーティストのライブイベントなどが開かれる。
昨年末に誕生したネタニヤフ政権は史上最も右翼的とされる。性的少数者に対する閣僚や与党議員の差別的な言動に批判の声が上がっている。
パレードは音楽や歌声であふれ、「誰もが尊重される社会を!」と切実に訴える声も聞こえた。テルアビブに住むエンジニアのムニ・アビットブルさん(46)は、男性のパートナーと一緒に育てている6歳の息子と参加した。「楽しいイベントだけれど、闘いでもある。私たちはここで生きているんだって訴えたい。息子にもこの姿を見てもらえてうれしい」と話した。(テルアビブ=高久潤)

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