バレーボール男子日本代表のエース、石川祐希(ミラノ)にとっては、進化だったのかもしれない。
今年3月、イタリア・セリエAのプレーオフだった。スタンドに向かって、広げた両腕を下から上に上げて、観客をあおった。
「元々そういうタイプではないので、恥ずかしい」と笑って振り返る。普段やらないような行動を取ったのには、明確な狙いがあった。
「ファンの方も巻き込んで、試合の流れを持ってくることが必要だと思った」
イタリアでのプレーは8年になった。観客の熱量が高く、あおれば乗ってくれると感じていた。今季はチームの主将。全ては勝利のためだった。
そのエピソードを伝え聞いた男子日本代表の南部正司強化委員長は、驚きを隠さなかった。「(そんなこと)絶対やらないタイプでしたよ」
2014年、中大在学中だっ…
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら