天皇陛下外遊中の衆院解散 「可能だが先例はない」と松野官房長官

有料記事

笹川翔平
[PR]

 松野博一官房長官は9日午前の記者会見で、天皇陛下の外遊中でも、憲法に定める天皇の国事行為である衆院解散は、臨時代行により可能であるとの見解を示した。一方で現行憲法下では「天皇陛下の外国訪問の間に衆議院が解散された例はない」とも述べた。与野党では、21日の国会会期末での衆院解散がとりざたされている。

 衆院解散や総選挙の公示は憲法7条で、「内閣の助言と承認による天皇の国事行為」とされている。政府は9日の閣議で、天皇、皇后両陛下が17~23日の日程でインドネシアを訪問することを決めた。この間の国事行為については、秋篠宮さまが臨時代行する。

 松野氏は会見で「国事行為の…

この記事は有料記事です。残り305文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター次長)
    2023年6月9日18時32分 投稿
    【視点】

    今国会の会期末が21日に迫り、衆院解散が取りざたされる中にあって、会期末をはさむ日程で天皇、皇后両陛下がインドネシアを訪問するという日程は非常に興味深いです。松野官房長官の発言のうち、どちらに重点を置くかで見える風景がずいぶんと変わってくる

    …続きを読む