焦点は「意図的か」「捜査妨害したか」 トランプ氏の機密文書問題
米国のトランプ前大統領が8日、機密文書の不適切な取り扱いをめぐって起訴された。まだ起訴内容の詳細は明かされていないが、これまでに判明している事件の論点を整理する。
機密文書持ち出しの経緯は
トランプ氏は2021年1月に大統領を退任し、ホワイトハウスからフロリダ州の自宅「マール・ア・ラーゴ」に荷物を運び出した。その中に、大量の機密文書が含まれていたとされる。
当時の経緯について、トランプ氏の弁護団は「スタッフが急いですべての物を箱詰めし、フロリダに送った」と振り返る。機密文書の取り扱いに詳しい国立公文書記録管理局(NARA)の立ち会いもなかったために過ちが起きただけで、「トランプ氏に犯罪の意図はなかった」と説明している。
NARAは機密文書が持ち出されたことに気づき、返却を求めたが、トランプ氏側の対応は鈍かった。半年以上のやりとりを経て、ようやく一部の文書が返却されたのが22年1月。届いた15箱の荷物には、機密文書が多数含まれていた。
事態を重くみたNARAは翌2月、事情を司法省に通告した。トランプ氏宅にはさらに多くの機密文書が残されているとの疑いが強まり、捜査が動き始めた。
どんな法律に違反する可能性があるのか
トランプ氏の刑事責任を問う…
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