尼崎市、USB紛失で業者に賠償請求3千万円 サーバー解析費用など

谷辺晃子
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 兵庫県尼崎市の全市民約46万人分の個人情報が入ったUSBメモリーが一時紛失した問題で、市は9日、業務を委託していた情報システム大手「BIPROGY(ビプロジー)」(旧日本ユニシス)に対し、約3千万円の損害賠償を請求したと発表した。

 市によると、請求するのは、USBメモリーに入っていたデータの確認やサーバー解析などの費用(2480万円)▽市報臨時号の発行経費(264万円)▽市職員29人分の時間外勤務手当(205万円)。いずれもUSBメモリーを紛失しなければ必要なかった費用だとして、30日以内に支払うよう求めている。

 USBメモリーは昨年6月22日の未明、同社の再々委託先の社員が酒に酔って紛失したことに気が付き、同24日昼に見つかった。中には名前や住所、生年月日、住民税額、児童手当生活保護の受給世帯の口座情報などが入っていた。

 同社は市の許可を得ずに業務を再委託、再々委託していた。市の調査委員会は、委託先の業務を一度も監査しなかった市の責任を指摘していた。

 ビプロジー社は取材に対し、「損害賠償請求があったことは事実。内容を確認しているところなので、コメントは差し控えたい」としている。(谷辺晃子)

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