ウクライナ勝利の道 「ロシアに屈辱与えず」は正解か NYTコラム

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ブレット・スティーブンス

 長く待たれていたウクライナの反転攻勢は、初期段階に入った可能性がある。だが、ロシアの冬の攻勢と同じくらい成果が乏しいものになるだろう。塹壕(ざんごう)戦では一般的に、攻める側よりも守る側に分がある。そして、ロシア軍には塹壕を掘る時間が数カ月もあった。

 ただ、ウクライナが今年中に、戦争の終わりを視野にとらえるような突破口を開くこともありうる。では、その突破口とは何か。この戦争はどのように終わらせるべきなのか。

 まず、避けるべき方法をあげてみよう。一つ目は昨年、フランスのマクロン大統領が提案したやり方だ。「ロシアに屈辱を与えてはならない」とマクロン氏は言った。「戦闘がやんだときに、外交的な手段を通じた出口をつくることができるようにするためだ」と。だが、ここで言う「ロシアに屈辱を与えない」というのは、ロシアが攻勢中に不当に得たものについて、そのままで良いとお墨付きを与えることを意味していた。

ロシアを侵略へと駆り立てるもの

 これは間違っている。圧倒的な、紛れもない敗北こそが、ロシアの帝国主義的な野望を終わらせるためにまさに必要なことだ。いまとなっては忘れられがちだが、昨年の侵攻は(ロシアの)プーチン大統領にとって、征服や威嚇、併合を狙って近隣国に仕掛けた3度目の戦争だった。1度目は2008年のジョージア侵攻、2度目は14年のウクライナ領(クリミア半島)の強奪だ。しかも、エストニアに対するサイバー攻撃、英国における暗殺、マレーシア航空17便の墜落、(シリアの)アレッポや(チェチェン共和国の)グロズヌイの壊滅は、この数に入っていない。

 それぞれの侵略行為は、基本…

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