「いじめアンケート」ネットで閲覧可能だった 学校側が設定で勘違い

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 子どもたちに回答を求めた「いじめアンケート」の内容が、一時インターネット上で閲覧できる状態になっていたことが明らかになった。北海道教育委員会が9日発表した。

 アンケートは道教委が5月下旬から6月上旬にかけて、道内の公立小学校、中学校、高校、特別支援学校札幌市を除く)の合計約1500校の児童生徒を対象に実施。「嫌な思いをしているか」「友だちが嫌な思いをしているか」などの回答を求めている。紙での回答のほか、ネット上でアンケートの回収、集計などができるサービス(グーグルフォーム)を使って回答ができた。

 うち1校の回答結果40人分が、1日夕から約18時間にわたり、ネット上でこの学校の在校生と保護者であれば閲覧できる状態になっていた。同校のシステム管理者の権限を持つ教員が5月30日にシステムを正しく設定したが、6月1日に設定を誤っていると勘違いして設定を変えてしまった。

 その後、別の管理職や教員が誤りに気づき、設定を戻したという。在校生と保護者が回答内容を閲覧した可能性はあるものの、実際に見られたかは不明だという。同校では関係者への説明と謝罪を進めている。

 問題を受け道教委は、今年のアンケートは紙での回収のみとした。昨年のいじめアンケートから、集計作業の負担軽減、情報共有の迅速化などを目的にグーグルフォームの活用を始めた。1年目にはトラブルは起きなかったが、今年はグーグルフォームを活用する学校が増えたという。設定マニュアルの見直し、設定の最終確認のためのチェックリストの整備などを進める。

 また、別の学校で4人分の回答結果が2日午後の約1時間半の間、各学校の管理権限者であれば閲覧できる状態だった。学校が在校生に違う回答用のアドレスを伝えたことが原因だという。

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