助っ人外国人も走らせる J2首位導く青森山田高・元監督の指導法は

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聞き手・堀川勝元
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 元高校サッカー監督がJ2を席巻している。強豪校・青森山田を28年間率いた黒田剛監督(53)が今季から指揮を執るFC町田ゼルビアが首位を走り続けている。J1初昇格も現実味を増してきた。プロでどんな指導をしているのか。クラブの強化責任者を務める原靖フットボールダイレクター(55)に聞いた。

プロでは見られぬアプローチ

 ――ゼルビアが首位を走っています

 黒田監督はチーム立ち上げのキャンプで、「攻守の原則」(攻撃や守備の際に必ずやらなければいけないこと)などベースづくりに励んできました。公式戦を戦い、監督が求めていることをしっかりやれば、勝利につながり、選手たちがさらにそれを追求する好循環ができています。

 ――監督はどんなことを求めているのでしょうか

 サッカーをやっている子であれば、小学校、中学校、高校なりで指導者から必ず一度は耳にしているであろうフレーズがあります。例えば、守備の際は圧力をかけるために「素早く相手に寄せろ」だとか、タックルに行く際にこぼれ球にもすぐに反応できるように怖いからといって「ボールから目を背けるな」とか。僕は「凡事徹底」と呼んでいるんですが、黒田監督は目新しいことではなく、プロの選手なら知っているであろうことをトレーニングやミーティングを通じて徹底して伝えていました。色んな監督を近くで見てきましたが、そのこだわりと徹底ぶりがすごいです。

記事後半では、プロでは珍しいという黒田監督の指導法に迫ります。

 ――どんな感じでしょうか

 練習中でも失点した場面では…

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