全日本柔道連盟(全柔連)は9日にオンラインで理事会を開き、山下泰裕会長の今期限りでの退任が決まった。理事会は非公開。出席者によると、山下会長は退任の理由について「ガバナンス強化、ポスト東京五輪における柔道界の方向性を定めること、それぞれで一定の区切りがついた」と説明したという。
山下会長は宗岡正二前会長の後任として2017年に就任。3期6年を務めた。次期会長は現副会長の中村真一・日鉄物産社長が就任する方向で調整されており、今月28日の理事会で選任される見通し。
全日本柔道連盟(全柔連)の山下泰裕会長が3期目の任期満了をもって、その座を退くことになった。強いリーダーシップが功罪を生んだ6年間だったと感じる。
東京五輪が終わってから、それまで五輪での金メダル獲得を最重要視してきた団体の中に新組織を立ち上げ、競技成績だけにとらわれない柔道の新たな価値観の構築に乗り出した。昨年は小学生の個人戦の全国大会を廃止し、日本スポーツ界の先陣をきって「行きすぎた勝利至上主義」の是正に取り組んだ。
一方で、幹部職員によるパワ…