トランプ氏、弁護士にも機密文書の事実説明せず 捜査妨害でも起訴
トランプ前米大統領は、大統領退任時に機密文書を持ち出した罪に加え、司法当局の捜査を妨害した罪などでも起訴された。9日に公表された起訴状によると、トランプ氏は捜査当局から文書の提出を求められた後、自らの弁護士にさえきちんと事実を説明せず、一部の箱を保管していることを隠そうとしたという。
トランプ氏がホワイトハウスからフロリダ州の自宅「マール・ア・ラーゴ」に機密文書を持ち出したことを最初に認識したのは、国立公文書記録管理局(NARA)だった。NARAからの報告に基づき、2022年3月に連邦捜査局(FBI)が捜査を始めた。
22年5月、トランプ氏のもとには、全ての機密文書を提出するよう求める召喚状が送られた。起訴状によると、トランプ氏の弁護士は召喚状に従う必要があると説明したが、トランプ氏は「誰でも自分の(文書を保管している)箱の中を見てほしくない」「(捜査当局に)ここには何もないと言った方がいいんじゃないか」などと主張した。
結局、トランプ氏の弁護士が6月2日に箱の中身を調べ、機密文書があるかどうかを確認することで合意をした。その一方で、トランプ氏は側近のウォルト・ナウタ氏に対し、箱の一部をマール・ア・ラーゴの「倉庫部屋」から運び出すよう指示し、約64箱をトランプ氏の住宅まで運ばせた。このため、弁護士が全ての箱を調べることはできなかったが、そのことは知らされていなかったという。
「マール・ア・ラゴ」の中で何度も移動
弁護士は38点の機密文書を…
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