ビジネス界の大谷翔平を育てよ 傑物人材にある共通項 名大共同研究
中野龍三
米大リーグで活躍する大谷翔平選手。「ウチの会社にも大谷のような社員がいたらなあ」。そんな企業の望みをかなえてくれるかもしれない研究に、名古屋大などが取り組んでいる。傑出した能力を持つ「営業社員」がどうしたら生まれるのか、経営学から解明しようとする試みだ。
スポーツ界の大谷選手のように、ビジネス界にも極めて高いパフォーマンスを発揮する人がいる。
平均すると、企業には傑物的な営業社員が1千人に1人(0・1%)の割合でいるという研究結果がある。これに着目したのが、名古屋大大学院経済学研究科の鈴木智之准教授(47)=人事管理論=だ。
こうした人を「傑物人材」と命名した。
焦点をあてた研究を5月から、東京の経営コンサルタント会社「ビジネスプロデュース」(森功有社長)と共同で始めた。想像を超えるパフォーマンスを発揮する要因、所属する組織に与える影響などを探り、営業分野で潜在能力を持つ人をどう発掘し、育成するかを学問的に明らかにするのが目的だ。
10年かけて探した「傑物人材」
国内企業の営業部門で働く傑…