ピースボート、40年祝う記念イベント 「つながる重要性」訴え
船旅を通じて平和な社会の実現を目指す国際交流NGO「ピースボート」が18日、40周年記念イベントを東京都江東区青海の東京国際クルーズターミナルに停泊する船上で開いた。
ピースボートがチャーターする大型客船・パシフィック・ワールド号(7万7千トン)には、約50カ国の在日大使館から30人以上の大使と関係者、船旅中に講演した水先案内人や支援者ら計約700人が集まった。
創設メンバーである吉岡達也共同代表は感謝を伝え、「コロナ禍で国境を越えて苦しみを共有し、つながる重要性が身に染みた。ともに乗り越えなければいけないのは戦争も地球環境の問題も同じ」と訴えた。ウクライナの若者をピースボートの世界一周クルーズに招待することも発表した。
船旅は東西冷戦下の1983年に始まった。100回を超える船旅でのべ8万人を乗せ、世界200以上の港をめぐってきた。2017年にはピースボートが国際運営団体を務める核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞。人道支援活動にも力を入れ、ウクライナへの支援も行っている。(中山由美)