大幅な賃上げは続く?「中高年」がポイント 東大・玄田教授に聞く
三浦惇平
異例の物価高を受け、今年の春闘は30年ぶりの高い賃上げ率となりました。来年以降も高水準の賃上げを続けるためのポイントは何か。「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」(慶應義塾大学出版会)の編者も務めた玄田有史・東大教授(労働経済学)に聞きました。
――春闘の賃上げ率が3・58%(連合まとめ)と、バブル期以来の高さになった背景をどうみますか。
「複合的な要因があります。かつては企業の業績がよくなっても、『先行きが不透明』『賃金よりも雇用最優先』が経営者の決まり文句でした。実際、リーマン・ショックや東日本大震災などが続きました。ですがその後は雇用情勢が改善し、いま一番必要なのは賃金だという認識が広がってきました」
「人手不足のなかで、離職を…
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