迷走する中国の対日政策 墓穴を掘った「核汚染水キャンペーン」
牧野愛博
中国の対日政策が迷走しているように見えます。李強(リーチアン)首相は6日、岸田文雄首相との立ち話で福島第一原発の処理水放出を批判する一方、日中関係改善にも言及しました。防衛省防衛研究所の飯田将史地域研究部中国研究室長は、中国内にある日本との対話派と強硬派の調整が進まず、対応に混乱が見られると指摘します。
――中国は日本との関係をどうしたいのですか。
大きな方向として、対日関係を悪化させたくないと考えています。習近平(シーチンピン)国家主席は経済や対米関係など、様々な困難に直面しています。少しでも環境を整えるため、日本との関係改善は重要です。そもそも、中国は安倍晋三政権当時から習氏の国賓訪問を進めるなど、日中関係改善の方針を維持してきました。
一方、中国は領土・主権に関…
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