アジア客、何を求めて佐賀に? 国際線次々復活、行き先訪ねてみると
コロナ禍を越え、佐賀空港とアジアを結ぶ国際定期便が相次ぎ復活した。6日には中国・上海便の運航が3年7カ月ぶりに、8日には韓国・ソウル便が4年1カ月ぶりに再開。アジアから訪れる人たちは、佐賀に何を望むのか――。観光客の取りこみへ、新たな取り組みも生まれている。(岡田将平)
大都会と「正反対」
6日、佐賀空港に中国の格安航空会社(LCC)・春秋航空の旅客機が到着した。運航は3年7カ月ぶり。出迎えの拍手がわく中、大きなゴルフバッグを運ぶ人たちの姿も。乗客111人のうち約20人は、ゴルフツアーの参加者だ。
翌日、ツアー客たちは佐賀県武雄市若木町の若木ゴルフ倶楽部にいた。午前のプレーを終えたマイク・ミャオさん(66)は「風景がきれい。癒やされる」。5泊6日の日程で滞在し、県内3カ所のゴルフ場でプレー。鳥栖市のアウトレットモールでの買い物なども組み込まれた。
ミャオさんは「(自然が豊かな)佐賀は(都会の)上海と正反対。それをアピールしたら人気になる。知名度があまりないので、これからプロモーションが大事だと思う」と話す。上海から近い立地も佐賀の魅力として感じるという。
中国出身で、県観光連盟の北村莎莎(シャシャ)さん(43)によると、中国から佐賀に出入りする「佐賀イン、佐賀アウト」のゴルフツアーは今回が初。上海では佐賀の2、3倍のプレー料金がかかるといい、安さも佐賀の強みだ。上海線の再開を控えた7月、北村さんが上海の旅行会社長らを県内のゴルフ場に案内したことがきっかけで実現したという。
北村さんは、ゴルフ客は経済力があり、ゴルフツアーは経済効果が大きいと考えている。「上海から佐賀に来る人もこれから増えると思う」と期待を込めた。
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8日には韓国LCC・ティー…