クレカで乗車、遠州鉄道がタッチ決済導入へ 来春に一部バスから

大平要
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 【静岡】遠州鉄道浜松市)は、クレジットカードのタッチ決済で電車やバスに乗車できるようにする。まず来年3月には、高速・空港バス全20台と路線バスのうち70台に決済端末を導入する。公共交通機関でのタッチ決済は海外で広がっているほか、国内でも導入が増えてきた。利便性を上げ、訪日客の誘致につなげる狙いがある。

 浜松市は約1千万円を補助する方針で、9月議会に提案した補正予算案に盛り込んだ。市によると端末は車両1台につき35万~45万円でシステム構築費なども合わせ、初期投資は6300万円と見込む。遠鉄は国からも約2千万円の補助を受ける。

 遠鉄は、来年3月から浜名湖花博20周年イベントが開かれる「浜名湖ガーデンパーク」や「はままつフラワーパーク」などに関わる路線を中心に、タッチ決済可能な車両を投入予定だ。

 遠鉄は、高速・空港バス用の車両20台と、路線バス用の車両約220台を持つ。残る約150台と鉄道でも、できるだけ早期にタッチ決済が利用できるようにしたいという。

 遠鉄は電車とバスで相互利用できるICカード「ナイスパス」を、全国の交通各社に先駆けて2004年に導入。だが、「スイカ」や「パスモ」など、ほかの地域の交通系カードとの互換性がなく、訪日客をはじめ地域外からの観光客や出張者らの利便性向上が課題となっていた。(大平要)

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