岸田文雄首相は、前参院議員で国民民主党の副代表を務めた矢田稚子(わかこ)氏(57)を首相補佐官に起用する方針を固めた。賃金・雇用政策を担当させる方向で15日にも発表する。自民党内には国民民主との連立を模索する動きがあり、矢田氏の起用はその布石との見方もある。
矢田氏は、電機や情報関係の企業の労働組合でつくる「電機連合」の組織内候補として、2016年の参院選で旧民進党公認で初当選。電機産業政策のほか、社会保障政策にも取り組んだが、22年の参院選で国民民主公認で落選し、政界引退を表明していた。
自民内では、一部の幹部らが国民民主を支持する労働組合の組織票を目当てに「連立」を主張しており、国民民主のベテラン議員は「国民民主を取り込むために仕掛けた話だろう」と話している。
関係者によると、矢田氏は10月にも出身のパナソニックに社員として復帰する予定という。
また、政府は、自民党の上野通子参院議員を女性活躍などを担当する首相補佐官に起用する方針だ。
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