インフル感染者急増 コロナも増え、神奈川県内で季節外れの注意喚起
神奈川県内で新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないなか、冬に流行するはずの季節性インフルエンザの感染者も急増している。県は14日、この時期としては異例のインフルエンザについての注意喚起に乗り出した。
県の発表によると、新型コロナの感染者は9月4~10日の1週間に計7737人の報告があった。県内381の定点医療機関のうち、361から報告があり、定点医療機関あたり21・43人だった。前週(8月28日~9月3日)の計7461人、定点医療機関あたり20・33人からいずれも増えた。
5月に新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行したため単純比較はできないが、定点医療機関あたりの感染者数は、第8波のピークだった昨年12月19~25日の18・72人を超えている状況だ。
インフルエンザの感染者数も定点医療機関あたり5・45人で、前週の2・74人を大きく上回った。
インフルエンザは例年、定点医療機関あたり「1」を流行入りの目安としており、昨年は12月に注意喚起をした。だが、今年は昨冬からの流行が途切れず、断続的に「1」を超えているという。定点医療機関あたり「10」以上になると注意報が出るという。
横浜市も「インフルエンザの流行が拡大している」と注意を呼びかけた。定点医療機関あたり4・98人の報告があり、担当者は「数値が下がりきらないまま新たな流行期に入るのはかなりイレギュラー」として、「子どもや高齢者など重症化リスクの高い方は発熱したらまずは受診を」と呼びかけている。
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新型コロナとインフルエンザの感染拡大で、県内各地で9月に入り小中学校の学級閉鎖が相次いでいる。
横浜市の市立学校では、13日までに新型コロナで97学級、インフルエンザで79学級が学級閉鎖になった。8月下旬に感染拡大への注意喚起を行った市教委は「教育活動を止めないことを前提に、感染状況に応じたメリハリのある対応を」と呼びかけている。
相模原市でも14日までに新型コロナで75学級、インフルエンザで10学級が閉鎖に。市教委は6日付で教室や職員室の常時換気など、感染状況に応じた対策をとるよう各校に通知した。
川崎市ではインフルエンザによる影響が大きいという。14日までに新型コロナで24学級、インフルエンザで40学級が学級閉鎖になった。市教委は12日、学校長あてに手洗いやせきエチケットなど、感染症対策に努めるよう通知を出した。
一方、県によると、新型コロナの感染者数は増えているものの、病床には比較的余裕があるという。13日時点の入院患者数は1478人で、前週(6日)の1584人から減っている。酸素投与の設備があり、症状が重い患者を受け入れるために県が確保している病床は現在1034床あり、その使用率は約57%だという。(西本ゆか、小林直子、増田勇介)
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