第2回まさかの認知症診断…医師の勧めで見つけた「仲間」と、与え合う刺激
お互い認知症の仲間(ピア)同士だからこそ、わかりあえることがある。
9月上旬、「おれんじドアどまんなか」のメンバーらが語り合っていた。
「1人だと閉じこもりがちになるけれど、会ったことがない人と仲間になれることが楽しい」
「自分の気持ちを尊重したみなさんの言葉が、一歩一歩進んでいこうという力になりました」
鳥取県江府町の三輪英男さん(77)は、今年の春、アルツハイマー型認知症と診断を受けた。
――まさか自分が。
「何とかならないのか」と心の中でつぶやいた。
医師の勧めで訪れたのが、「おれんじドアどまんなか」だった。ピア(peer=仲間)同士が、体験や感情を共有したり、必要な情報を提供しあったりして、互いに支え合うピアサポート。「認知症の人と家族の会鳥取県支部」が県の委託を受けて、月に1度、開催している。
相談を受けるピアサポーターは、認知症の人4人のほか、認知症の人の家族という立場の2人もいる。スタッフ3人も含め、認知症と診断を受けた人や不安を抱いている家族らの気持ちを受け止める。
三輪さんは「どまんなか」で、仕事のことや家族のこと、これからどうなるのか、不安な気持ちを打ち明けた。
静かに耳を傾けていた「先輩…
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- 【視点】
傾聴や語り合いによる体験や感情、情報の共有といった<支援>や<相互支援>による関わりが、この記事にあるような趣味や特技をいかした<活動>に展開することは少なくない。病気や悩みを抱えている人が同じ境遇の人に出会い、本音を吐き出せたり、自然体で
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