病気のにおい嗅ぎ取るワン 医学探知犬の名前お披露目、研究者も決定
川村さくら 高木智子
においで病気を嗅ぎ取る「医学探知犬」について、群馬県は公募していた2人の研究者を決めた。また犬2匹の名前も発表した。
県は6月、医学探知犬を飼育することを決め、1件あたり最大3千万円の研究費で2人の研究者の公募を始めた。今回、ここに2人から応募があり、具体的な研究計画について協議して採択した。
2人は、群馬医療福祉大学医療技術学部の村上博和教授と北九州市立大学(福岡県)国際環境工学部の李丞祐教授。村上教授は、希少がんや血液腫瘍(しゅよう)を犬が探知できるかを調べる。李教授は、体液や呼気に含まれるがんのにおい物質を解明し、早期発見への応用を目指すという。
一方、探知犬を目指す2匹は今年5月に生まれたラブラドルレトリバー。公募で、毛色が白がメスの「にこ」、黒がオスの「はる」と名付けられた。
また、探知犬研究の先進地とされるフィンランドから、このほど2人の学者らが来日し、犬の訓練士らと犬の育成方法や研究について意見交換したという。山本一太知事は1日の知事会見で、「ペットとの共生社会を目指したい」と話した。2匹の成長の様子はTikTokやインスタグラムの「ぐんま探知犬」のアカウントで伝えていくという。(川村さくら、高木智子)