スラムダンク「聖地」に押し寄せる人の波 観光公害に苦心の一手
芳垣文子
中国からの団体旅行が解禁されるなど訪日外国人客(インバウンド)が回復傾向にあるなか、ごみ捨てのマナー違反などの「オーバーツーリズム(観光公害)」が、コロナ禍を経て再び各地の観光地で深刻化している。地域で様々な緩和策が試みられる中、国も対策に乗り出した。
絶えぬ迷惑行為、私邸や学校敷地内への侵入も
人気の観光地、古都・鎌倉(神奈川県)では、人気アニメの「聖地」にファンらが押し寄せ、自治体が対応の強化を余儀なくされている。
9月初めの平日の夕方。海沿いのルートで県内の鎌倉~藤沢を結ぶ江ノ島電鉄(江ノ電)「鎌倉高校前」駅そばの踏切に、数十人の人だかりができていた。高校バスケットボールを題材にし、昨年末に公開の映画版もヒットした人気アニメ「スラムダンク」のオープニングに登場し、観光スポットと化している場所だ。
警報機が鳴り、遮断機が下り…
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