柳条湖事件から92年 中国瀋陽で式典、最高指導部の出席伝えられず

瀋陽=金順姫
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 満州事変の発端となった柳条湖事件から92年を迎えた18日、事件現場に近い中国遼寧省瀋陽市の「九・一八歴史博物館」で記念式典が開かれた。日付にちなむ午前9時18分に合わせて「国の恥を忘れるな」と刻まれた鐘が鳴らされ、市内ではサイレンや車のクラクションの音が響いた。

 式典は毎年開かれており、国営中央テレビ(CCTV)によると今年は1千人超が参加した。周辺では交通規制と厳重な警備が敷かれ、招待客以外の一般市民は会場に近づくことができなかった。

 昨年に続き、中国共産党の最高指導部メンバーら中央の幹部の出席は伝えられていない。事件から90年の節目だった2021年は趙楽際(チャオローチー)・政治局常務委員が来場していた。

 満州事変は、日本の関東軍が1931年9月18日夜、奉天(現在の瀋陽)郊外で南満州鉄道(満鉄)の線路を爆破した柳条湖事件から始まった。関東軍は中国側の仕業だとして、軍事行動を展開した。(瀋陽=金順姫

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