宮崎の麦焼酎、仏の日本酒コンクールで最高賞に 「魅惑的」と評価
フランスで開かれたコンクール「クラマスター」の本格焼酎・泡盛部門で、柳田酒造(宮崎県都城市)の麦焼酎「青鹿毛(かげ)」が、最高賞プレジデント賞を受賞した。最高賞受賞は県内初。同社は2015年から海外輸出しているが、柳田正代表(50)は「フランスの審査員から選ばれたことは名誉で励みになる」と、話している。
クラマスターは17年、フランス人のための日本酒コンクールとして始まり、本格焼酎・泡盛部門は21年に新設された。
青鹿毛は審査員賞を受賞した昨年に続く出品で、バーテンダーらの審査の末、187銘柄から最高賞に選ばれた。審査委員長は「魅惑的な複雑さを持った、特に香り高い焼酎」と講評している。
パンのような芳しさと飲んだ後の余韻が長いことが特徴だが、通常のアルコール度数25度ではなく、「スピリッツの土俵に上がって挑戦しよう」と海外向けに41度を製造。「余韻がより長く、パワフルになった」
さらに昨年の初出品後、来県した審査委員長にひかれた点を聞き、「ビター感が強烈に出るようつくり込んだ」ことが評価された。
現在は、フランスやアメリカなど13の国と地域に輸出しているが、「25度の焼酎を『くろじょか』で飲むのがクールと思われるのがゴール」と柳田さん。「焼酎がいつか世界の蒸留酒と認識されるために、青鹿毛が役割を果たしてくれることを期待している」と話した。
受賞した41度の青鹿毛は、今月から市内の店舗などで900本を限定販売する。750ミリリットル瓶で2500円(税込み)。(中島健)
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