ウクライナ、中東欧3カ国をWTOに提訴 穀物輸入規制で緊張高まる

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ベルリン=寺西和男
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 ウクライナ政府は18日、同国産穀物などの輸入規制を独自に導入した中東欧3カ国を世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した。穀物問題をめぐり、ウクライナと近隣諸国との緊張が高まりそうだ。

 3カ国はポーランド、ハンガリー、スロバキア。ウクライナのスビリデンコ第1副首相兼経済相は声明で、3カ国の輸入規制で「ウクライナの輸出業者は多大な金銭的な損害を被り続けている」と訴えた。「(3カ国が)制限を撤回することを望む」として、規制を取り下げるように求めた。

 欧州連合(EU)では加盟国が共通の通商政策をとることになっており、加盟国による一方的な輸入規制はEUのルールに反するおそれがある。スビリデンコ氏は「貿易分野におけるEU加盟国の一方的な措置は受け入れられない」と訴えた。

 一方、AFP通信によると…

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2023年9月19日9時40分 投稿
    【視点】

    周知のとおり、元々この問題は、ロシアが黒海ルートによるウクライナの食料輸出を妨害し、その結果として近隣の中東欧諸国に安価なウクライナ産食品があふれ出て、現地の農業生産者を苦しめているものだ。 2014年にウクライナがEUと連合協定を締結し

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