国連、SDGs達成は「危機」 取り組みの加速求めて政治宣言を採択
ニューヨーク=遠田寛生
国連は18日、米ニューヨークの国連本部で、2030年が達成期限となっている17の環境や開発に関する国際目標SDGs(持続可能な開発目標)の進み具合を検証する首脳級会合「SDGサミット」を開いた。「達成は危機に直面している」として、取り組みの加速を求める政治宣言を採択した。
同サミットは4年ぶりで、19日まで。193カ国が加盟し、各国の首脳が集まる国連総会に合わせて開催された。第1日のこの日には各国がすべての分野での取り組みを見直し、行動の加速を約束する政治宣言が採択された。否決される懸念も取りざたされたが、国連総会のフランシス議長が提案したところ反対意見は出ず、議場内は拍手がわき起こった。
今年は30年までの折り返しの年にあたる。しかし、新型コロナウイルスの流行やロシアによるウクライナ侵攻の影響などもあり、取り組みは停滞している。国連が7月に発表した報告書によると、データの評価が可能な約140のターゲット(小目標)のうち、順調に進んでいるのは約15%しかない。
分野によっては後退もしてお…
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