中国の輸入規制「極めて遺憾、撤廃求める」 輸入急減受け、官房長官

福島第一原発の処理水問題

笹川翔平
[PR]

 松野博一官房長官は19日午前の記者会見で、東京電力福島第一原発処理水の海洋放出を受けて中国への水産物輸出が急減したことについて、「中国の輸入規制措置は科学的根拠に基づいた対応とはいえず、極めて遺憾だ」と述べ、規制の撤廃を引き続き求めていく考えを示した。

 中国の税関総署は18日、日本から輸入した水産物の総額が8月に1億4902万元(30億2千万円)となり、前年同月から67・6%減ったと発表した。処理水放出に反発する中国が日本産水産物の検査強化や全面禁輸に踏み切った影響とみられる。

 松野氏は「日本のみならず、他にも輸入額が大きく落ち込んでいる国もある」と見解を述べる一方、「日本産食品の安全性は科学的に証明されている」と強調。すでに用意している計800億円の基金と207億円の予備費による水産業者への支援を通じて「全国の水産業支援に万全を期していく」と述べた。(笹川翔平)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら

福島第一原発の処理水問題

福島第一原発の処理水問題

東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出計画をめぐり、国内外の動きが激しくなっています。関連記事はこちら[もっと見る]