マスク氏が解体めざすUSAIDとは 役割と変遷、開発専門家に聞く

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加藤あず佐
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 米国の対外援助をめぐり、トランプ政権が国際開発局(USAID)の解体に向けた動きをみせ、混乱が広がっています。USAIDとメディアに関するトランプ氏のSNSの投稿も波紋を呼んでいますが、そもそもUSAIDは、世界でどんな開発援助を担ってきたのでしょうか。国際協力事業団(JICA、現在は国際協力機構)や世界銀行での勤務経験があり、国際開発政策に詳しい、政策研究大学院大学の大野泉名誉教授に聞きました。

 ――USAIDはいつ、どのような背景のもとで設立されましたか。

 USAIDは、1961年に連邦議会が可決した対外援助法に基づき、当時のケネディ大統領の大統領令によって設立されました。米ソ対立の緊張の中、第2次世界大戦後に独立したアジア・アフリカなどの国々で開発ニーズが高まっていた時期です。

 米国で戦後、対外援助を担っていた複数の組織を再編し、より効率的な開発援助を行うことで、冷戦下での「南北問題」の解決に向けて米国のソフトパワーを高める狙いがありました。

 USAIDは国務省から独立した組織ですが、長官は大統領が任命します。職員は約1万人で、3分の2は米国外で働いています。

 ――どのような対外援助を行っていますか。

 米国は約650億ドル(約9…

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この記事を書いた人
加藤あず佐
国際報道部・政治部
専門・関心分野
人権、外交、移民・難民、教育