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 紅葉シーズンを迎え、外国人観光客が詰めかける祇園や嵐山で、外国語で交通ルールを周知する取り組みが始まった。ルールがわからず、交通事故に巻き込まれる外国人も少なくないという。

 お茶屋が並び、石畳の道が続く東山区の祇園・花見小路通。風情ある街並みを撮影する外国人観光客がひっきりなしに集まってくる。ここに10月30日、右側歩行を呼びかける4カ国語の看板が登場した。

 府警によると、この通りを歩行者天国と勘違いし、真ん中を歩いたり立ち止まって撮影したりする外国人観光客が多い。2012年以降、四条通から建仁寺までの約300メートルの間で27件の負傷事故が発生した。

 東山署の呼びかけを受け、地元住民らでつくる「祇園町南側地区協議会」が、事故防止に向けて看板を作成。協議会や大丸京都店などが約200万円の経費を負担し合い、4枚を設けた。日本語、英語、中国語、韓国語で「道路の右側を歩いてください」と記し、ほかの言語を話す人もわかるよう絵文字もあしらった。

 協議会の高安美三子(みみこ)会長(77)は「外国人観光客が団体で真ん中を歩いていることもあり、ずっと危ないと思っていた。看板を見てもらい、端を歩くことを心がけてほしい」と話す。

 右京区の嵐山では10月末、英語、中国語、韓国語で「救急車が通ります。道を開けてください」とアナウンスする救急車が走り始めた。道幅の狭い竹林の小径(こみち)を緊急走行する際、サイレンを鳴らしていても外国人観光客によけてもらえないことが多かったからだ。

 右京消防署は、同区の京都外国語大学に相談し、中国籍の学生らに吹き込みを依頼した。救急車の助手席に乗る隊員が、必要に応じて外国語のアナウンスを流している。

 中国から嵐山観光に来た張静珍さん(22)は「日本語がわからないが、中国語で言ってくれたので意味が理解できてよかった」と話した。