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 京都市内が今年初の真夏日となった15日、葵祭(あおいまつり)があった。午後2時半過ぎには気温が30.4度まで上がり、7月上旬並みのぽかぽか陽気。フタバアオイの葉を飾った平安装束姿の約500人の行列が都大路を練り歩き、詰めかけた5万1千人を魅了した。

 ヒロインの63代目斎王代(さいおうだい)に選ばれた会社員の坂下志保さん(23)=京都市左京区=は十二ひとえに身を包み、輿(こし)に乗った。坂下さんは平成最後の斎王代で、「祭りの千年の歴史や伝統の重みを感じた」と話した。母親の美保さん(55)も1988年、昭和最後を務めた。

 美保さんは「偶然とはいえ、歴史の重みを感じる」。志保さんは「不思議なご縁を感じた」と話した。

●騎女

 斎王代のそばを馬に乗って進む女官「騎女(むなのりおんな)」を姉妹で務めたのは、京都市下京区の高校3年生の北川さくらさん(18)と、高校1年生の葵(あおい)さん(15)。ともに乗馬の経験がなく、2月から週2回の練習を重ねた。出発前、「衣装の重さに実感がわいた」とさくらさん。葵さんは「楽しみで、ワクワク。姉妹一緒なので心強い」と話した。

●陪従・舞人

 折上(おりがみ)稲荷神社(京都市山科区)宮司の稲川昌実さん(55)は、雅楽を奏する武官の陪従(べいじゅう)として参加。次男で大学生の昌孝さん(19)は、歌舞に優れた武官の舞人(まいうど)を務めた。そろっての参加は12年ぶり。昌実さんは「成長した息子と一緒に奉仕でき、感慨深い」。大学で神道を学ぶ昌孝さんは「京都の誇る祭りに親子で参加できたことに感謝したい」と話した。

 下鴨神社(京都市左京区)では、一般参列者を代表して俳優の羽田美智子さんが拝礼した。「斎王代の緊張の面持ちが印象に残った。昔の葵祭はどうだったのかと思いをはせた」と笑顔をみせた。(大村治郎・足立菜摘)