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人文字 ヘリからくっきり

 人文字が完成する30分前の午前11時過ぎ、朝日新聞社のヘリコプター「あかつき」は大阪(伊丹)空港を発った。針路は南。白くかすむ大阪の市街地を横目に、和歌山市の紀三井寺公園野球場を目指す。

 出発から15分で和泉山脈を越えた。天気は快晴、日差しが強い。しばらくすると球場が見えてきた。高度300メートルで旋回しながら完成を待つ。白球を追う球児たちを長年見守ってきた名草山が、この日もバックネット裏から球児たちを見下ろしていた。

 午前11時40分、球場から無線で連絡が入る。「完成、予定通りです」

 球場は扇形に広がった芝の緑が映えている。その上に、和歌山の「W」と、「100」の文字がくっきりと見えた。人文字を作るのは、約1600人の県内全野球部員ら。球児たちのユニホームが色とりどりに「100」の文字をかたどった。

 部員らはこちらを見上げ、大きく手を振った。夏の日差しを浴びて日に焼けた球児たちの顔がたくましく見えた。

(大森浩志郎)