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 サイレント映画の名作「実録忠臣蔵」などで知られ「日本映画の父」と呼ばれる牧野省三監督(1878~1929)の没後90年の法要が30日、京都市北区の等持院で営まれた。映画監督の中島貞夫さん(84)や牧野監督の遺族ら約50人が参列した。

 今月25日に牧野監督の命日を迎えるのを前に、中島さんが代表をつとめる発起人会が法要を開いた。

 京都生まれの牧野監督は1908年に京都市左京区の真如堂で日本初の本格時代映画「本能寺合戦」を撮影。等持院の境内に「マキノ映画製作所」を設け、精力的に時代映画を製作するとともに、阪東妻三郎、片岡千恵蔵の各氏ら名優を育てた。等持院には牧野監督の墓と銅像がある。昨年亡くなった俳優の津川雅彦さんは孫にあたる。

 中島さんは「牧野監督は日本映画のすべての原点。リアルな動きを追求するなど、100年前に考えていたことは現代にも通じる。その教えを守っていきたい」と話した。牧野監督のひ孫の牧野彰宏さん(50)は「90年経ってもこのような法要をしていただけるのは本当にすごいなと思うし、幸せです」と話した。

 法要の後、北区の立命館大で牧野省三総指揮の映画「雄呂血(おろち)」(1925年公開)などの上映会があった。(向井大輔)