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 震災体験の伝承に各地で取り組む若者たち十数人が22日、仙台市内で「なぜ伝えるか」「伝え続けるために何が必要か」を話し合った。3・11メモリアルネットワークが主催する「若者トーク」の8回目で、今回初めて岩手、宮城、福島3県から集まった。語る仲間の輪が広がっている。

 共通するのは、自身が幼い時の体験を、さらに下の震災を知らない世代にも伝えようという使命感だ。

 震災時に小学2年だった岩手県大槌町の高校生、佐々木結菜さんと藤社彩乃さんは、「防災紙芝居」をつくって子どもたちに披露していると紹介。東松島市出身で、いま大学1年の武山ひかるさんは、津波で両親を亡くした同級生をモデルに子ども向け絵本を製作中だ。「これから大災害が起こったとき、少しでも多く助かる命があればいい」

 一方で「語りにくさ」を打ち明ける人もいた。

 清水葉月さんは福島県浪江町の高校2年だった。原発事故の後、千葉県で避難生活を続けた。周囲は福島の問題に触れず、話しづらい雰囲気を感じていたという。中学1年で被災した大槌町の高木桜子さんも東京の大学で友達と震災の話題になりかけたとき、「ああ、そのアピールね」と引かれた体験を話した。

 だから、この日のように同じ震災を体験した者同士が話し合い、思いを共有できる「場」が必要だ。会場の若者たちの意見は、こう一致した。

(石橋英昭)