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 世界中で大災害が頻発する中、防災に関する製品や技術、組織の国際規格「防災ISO」を定めようという動きが、日本発で始まった。東北大災害科学国際研究所、経済産業省などからなる委員会が3日に発足。スイスの国際標準化機構(ISO)にも提案済みで、地震計やハザードマップ、備蓄食などの国際ルールづくりをめざす。

 ISO規格は、モノやサービスの国際認証制度のこと。たとえば、非常口のマークやクレジットカードのサイズは、ISOで統一されている。環境問題に取り組む組織などを認証する「ISO14001」も有名だ。この仕組みに、防災分野を加える。

 今村文彦・東北大災害研所長によると、まずは地震計の規格づくりから議論を進める。日本では気象庁が高密度、高性能の地震観測網を築いているが、国によって精度や態勢はまちまちだ。ISOを定めることで、必要な水準での整備を各国に促せるという。2023年の発行が目標だ。

 また、コロナ禍で、災害時の感染症対策が課題になっていることから、「避難所運営」を対象にする案も浮上。衛生面などの基準を満たす避難所の設置を盛り込んだ地域防災計画を、認証対象にすることなどが考えられる。

 防災ISOは、東日本大震災の被災地発の提案でもある。委員の一人で、防災事業に取り組むワンテーブル(宮城県)社長の島田昌幸さん(37)は、自身の避難体験を教訓に、ゼリー状備蓄食を開発。「食品としての品質や安全性に加え、備蓄方法や提供の仕組みも評価する『災害食ISO』も検討したい。日本が規格づくりにかかわることで、防災産業が有力な輸出産業にもなりうる」と話している。

(石橋英昭)