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大学生団体が教育プログラム■

 参加の中高生チーム募集

 和歌山県民のメンタルヘルスを改善するにはどうしたらよいか――。大学生の団体が、アイデアを考える中高生を募集している。

 団体は県内出身の学生や県立医科大など県内で学んでいる学生でつくる「WAKA(ワカ)×YAMA(ヤマ)」。若者のアイデアを生かし、地域の社会問題の解決方法を探す目的で2018年に結成された。

 同団体は、中高生が参加する教育プログラム「SUMMER(サマー) IDEATHON(アイデアソン)」を開催している。大学生を指導役に、中高生が3カ月かけて課題に向き合い、最後に解決策を発表するイベントで、今年のテーマを「心の健康(メンタルヘルス)」とした。

 厚生労働省の人口動態統計によると、国内の15~39歳の死因の1位は自殺で、さらに、人口10万人あたりの自殺者数(自殺死亡率)は、和歌山が21・2人(18年)と最多だった。代表の中尾陽菜さん(慶応大、18)は「和歌山が自殺死亡率1位ということに驚いた。気候もよくいいところなのに。どうにかして減らしたい」とテーマを決めたという。

 新型コロナウイルスの影響でプログラムの中止も検討したが、「『学校や外に行けない』『自宅での生活が長くなる』など自粛が続き、普段とは違う環境に、精神的にも疲労する今だからこそ」と開催を決めた。

 参加する中高生は、チーム単位(1チーム1~4人)で募集している。締め切りは20日。面接して、10~15チームを選ぶ。チームは7月から定期的に会議を開いて課題を探したり、解決策を考えたりし、9月21日に和歌山市の和歌山県JAビルで開くシンポジウムで発表する。

 感染対策のため、シンポ以外の会議は、すべてオンラインで実施する予定だという。プログラムの詳細や応募は団体のサイト(http://www.wakaxyama.jp/)まで。

(西岡矩毅)

自殺防ぐ解決策発見の機会にも■

 日本赤十字社和歌山医療センターの精神科部長で、プログラムのアドバイザーの一人でもある東睦広医師の話 精神科を受診する患者には、自殺を試みてから来る若者も少なくない。中高生が自主的に課題を探し、解決策を考えることで、周囲の人の異変に気づき、自殺を未然に防ぐ機会も増える。最近では、SNSでの人間関係に悩み自殺を考える人からの相談もある。若者の問題を若者目線で考えることで、いままでよりも良い解決策が見つけられるかもしれない。