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 26日に告示された統一地方選の10道県知事選は、現職10人全員が立候補した。神奈川を除く9人は中央官僚出身者。北海道、福井、徳島、大分の4人は4選を目指す。与野党が対決する北海道と大分では、新顔候補が中央依存や多選への批判票の取り込みを狙う。▼1面参照

 「天下り官僚が北海道の知事をやる時代はもう終わった」。北海道知事選に立候補した新顔でフリーキャスターの佐藤のりゆき氏(65)は26日、札幌市内の街頭演説で声を上げた。

 一騎打ちの相手、現職の高橋はるみ氏(61)は経済産業省出身。その道政運営を佐藤氏は「中央依存」と批判し、自身は「自主自立」を掲げる。民主党や共産党、新党大地などの支援を受け、「4選阻止」が合言葉。26日夜に北海道千歳市であった集会では「4期なんて考えられない。私は1期を走り抜ける」と強調した。

 一方、自民党道連と公明党道本部が推薦する高橋氏は「霞が関とのたくさんの人的ネットワークを最大限活用し、北海道のために何をするかという視点で頑張っていきたい」と訴える。

 道政史上初の4選に挑む高橋氏は、北海道新幹線の新青森―新函館北斗間の開業や札幌への延伸決定、2008年の北海道洞爺湖サミットを誘致した実績などを強調。多選批判には「3期が良くて、4期がなぜ悪いのか。今年で61歳。政治家としてまだまだ働き盛り」と反論する。

 4選を目指す元経済産業事務次官の広瀬勝貞氏(72)に新顔4人が挑む大分県知事選。広瀬氏の前任も6期24年務めた旧通産省出身の知事だった。

 前大分市長で民主が支援する釘宮磐氏(67)は「36年間、官僚出身者が知事を務めてきた。税収があった時代は中央とのパイプが有効だったが、今はどうだろうか」。自身は大分市長を3期で退き知事選に臨む。「権力は長いこと持ってうまくいったためしがない」と県政の転換を訴える。

 これに対し、自民、公明が支援する広瀬氏は「官僚としての経験や培った人脈を県民のために生かしてきた」と切り返し、大企業誘致などを進めてきた県政運営を自負する。「大事なのは謙虚に現場の声に耳を傾け、一緒に悩み、汗をかく気持ちを忘れないことだ」と多選批判もかわす。

 (山吉健太郎、杉浦達朗、河合達郎)

 ■官僚出身29人、多選最多6期

 現在の47都道府県知事のうち官僚出身は29人。戦前に官選知事を送り出した旧内務省の流れをくむ総務(旧自治)省が14人と最多で、経済産業(旧通産)省8人▽財務(旧大蔵)省3人▽農林水産省2人▽旧運輸省と外務省が各1人だ。

 統一地方選があった4年ごとに見ると、1987年は22人。東京と大阪で、中央省庁の事務次官経験を持つ候補がタレント出身候補に敗れる「青島・ノック」現象が起きた95年は26人。前回2011年の統一戦後は30人に増えた。

 現知事の就任回数は、橋本昌・茨城県知事と谷本正憲・石川県知事の6期が最多。5期はゼロで、4期2人▽3期13人▽2期18人となっている。

 <おことわり> 選挙期間中、公正を期すため、写真の党名や候補者名を消す場合があります。

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