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 ◇欧州との間の国で、道路や港湾(こうわん)を整備(せいび)。投資(とうし)・交易(こうえき)を促す

 ホー先生 中国が「二つのシルクロード経済圏(けいざいけん)」構想(こうそう)を打ち出しているのか?

 A 昔、中国を中心にした国際的な交易(こうえき)圏がつくられていた。陸路で欧州へと向かう道は、最も重要な商品が絹で「シルクロード」と呼ばれた。東南アジアからインドや中東へ向かう海上の交易圏を「海のシルクロード」と呼ぶこともある。中国の習近平(シーチンピン)国家主席は2013年秋、この二つを現代に再現する構想を唱えた。中国語で「一帯一路(イータイイールー)」と呼んでいる。「一帯」が陸、「一路」が海のシルクロードを指す。

 ホ 再現といっても、具体的に何をするのかね?

 A 中国と欧州の間にある国々は、道路や鉄道、港湾(こうわん)、通信網(つうしんもう)といったインフラが足りない。これを整備(せいび)してお互いのやり取りを便利にすることが最優先だ。このお金を出すため、中国はアジアインフラ投資銀行(とうしぎんこう)(AIIB)を提唱(ていしょう)し、シルクロード基金と呼ぶ資金も用意した。お互いの投資や貿易の障壁(しょうへき)を引き下げることも目指している。

 ホ どのような地域が入るんじゃ?

 A 中国国内の研究では、対象は60カ国以上、東南・南・西アジアや中東欧の大半が入る。人口は世界の6割以上、国内総生産(GDP)の合計は世界の約3割に達するという。日本が含まれるかについては議論があるようだ。

 ホ ホホウ。なにが目的なのかね?

 A 高成長が続いてきた中国も、最近は息切れしてきた。でも、欧州との間にある国々はまだ、高い成長が見込める。こうした国々へ投資して需要を生み、中国国内で余っている生産能力を生かしたい考えだ。ただ、第2次大戦後に米国が欧州の復興(ふっこう)資金を出して影響力を増した政策に重ね合わせて、「中国版マーシャルプランではないか」と中国の野心を警戒(けいかい)する見方もある。

 (斎藤徳彦)

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