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 バスやトラック、タクシー運転手が、脳ドックの半額ほどの「簡易脳検査」を会社や団体単位で受けられる仕組みが7月、立ち上がる。運転中に意識を失って乗客や歩行者を巻き込む事故のリスクを減らす狙いで、国土交通省も業界に受診を呼びかける。まず東京、埼玉、神奈川、愛知の6医療機関で始め、全国展開をめざす。

 簡易脳検査は、通常の脳ドックと同じく健康保険の対象とならない自費診療。脳の断面をみるMRI、脳血管の画像をみるMRAを使うのは一緒だが、血管の破裂につながりかねない動脈瘤(りゅう)の検査に絞る。4万~8万円かかる脳ドックより安い2万円ほどで受けられる。ただ、脳腫瘍(しゅよう)、アルツハイマー病などがみつかる可能性は低くなる。

 医師らによる一般社団法人「運転従事者脳MRI健診支援機構」が、企業や団体から予約を受け、各医療機関への割り振り状況を一括管理し、スムーズに受診できる体制をつくる。日本医師会なども支援し、全国の医療機関に協力を呼びかける。受診率の高い会社には、健康管理が進んでいる「認定マーク」も発行する。

 国交省によると、バスなどの運転手が体調急変で事故を起こしたり運転をやめたりした事例が、2013年に135件届けられた。原因は脳疾患が22%で最多だった。機構によると、特に動脈瘤は急変しやすい。このため国交省は14年、運転手の健康管理マニュアル改訂などを進めた。

 簡易脳検査を先行実施した病院では14年、個人タクシーの運転手3人の異常をみつけ、「事故を未然に防げた」(機構)という。

 申し込みは機構(03・6274・8555)へ。

 (野口陽)

 

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