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 第39回朝日アマチュア将棋名人戦全国大会(朝日新聞社主催、日本将棋連盟後援、日本アマチュア将棋連盟協力)が12、13日、東京都港区のチサンホテル浜松町で開かれる。16ブロックの代表30人と女性選抜2人の計32人が出場。頂点に立ち、稲葉聡・朝日アマ名人への挑戦権をつかむのは誰か。

 ■全国覇者・大学強豪も参戦

 全国大会は5回戦のトーナメント。組み合わせは、加藤一二三九段の立ち会いのもと、1回戦で東日本勢と西日本勢が対戦するように抽選した。

 前回3位の野崎雅敬さん(四国)と4位の森下裕也さん(関西)、8強入りした武田浩司さん(北海道)は連続出場。安定した力で今回も上位を狙う。他の棋戦で全国優勝の経験をもつ加来博洋さん(首都圏)や中川慧梧さん(関西)、下平雅之さん(北部九州)らトップアマのほか、学生王将の國分雄太さん(東海)ら大学強豪も多く、優勝争いは熾烈(しれつ)を極めそうだ。

 大きな注目点は、今回も地方勢が躍進するかどうか。前回は層の厚い首都圏代表7人が誰も8強に残れず、5人いる関西代表も1人のみ。北海道や四国、九州勢の活躍が目立った。

 福岡県出身の加藤九段は「今は新聞や本、テレビにネットもあり、プロの将棋を勉強する手段は増えた。全国どこでも強くなれる環境になっている」と言う。

 今回、初出場は昨年より1人多い14人。巻き返しを図りたい首都圏勢は7人のうち5人が初出場と、新鮮な顔ぶれがそろった。

 出場32人の平均年齢は30・4歳で、昨年より約1歳若返った。10代が5人、20代が12人、30代が8人、40代が5人。昨年はゼロだった50代が2人出場し、世代の幅は広がった。最新の将棋に精通する若手の勢いを、中堅・ベテランが熟練の技で押さえ込めるか。

 今回で3回目となる「女性選抜枠」には、最年少13歳で中学1年の磯谷祐維さんと19歳の小澤あざ美さんが入った。若い2人が女性選手初の1勝を挙げられるかも注目だ。

 対局は観覧自由。12日は準々決勝まで、13日は準決勝と決勝、3位決定戦がある。持ち時間は準決勝まで各50分、決勝が各60分。使い切ると1手60秒未満で指す。優勝者が稲葉聡・朝日アマ名人に挑む三番勝負は6月11、12日、東京都千代田区である。(深松真司)

 ■ベスト8ならプロと対戦

 ベスト8に入った選手は第10回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)への出場権を得る。6月18日に予定されている開幕戦・プロアマ一斉対局で、アマ代表として新鋭のプロ棋士と戦う。前回は8強のうち4人がプロに勝った。

 <関西 5人>

 ◇上田洋(うえだひろし)(22)

 京都市、専門学校生。2年連続2回目。昨年の16強以上をめざす。「研究を強化して百%の力を出したい」

 ◇中川慧梧(なかがわけいご)(23)

 京都市、立命館大4年。2年ぶり5回目。2008、14年にアマ王将。「優勝して稲葉さんと三番勝負を戦いたい」

 ◇森下裕也(もりしたゆうや)(30)

 大阪市、アルバイト。2年連続2回目。前回4位。朝日杯はプロに4連勝し、アマで唯一2次予選に進んだ。

 ◇天野啓吾(あまのけいご)(36)

 兵庫県川西市、会社員。2年ぶり5回目。第36回の8強。「若い人の勢いに負けないよう勢いのある将棋を」

 ◇長森優作(ながもりゆうさく)(19)

 兵庫県三田市、立命館大1年。初出場。元奨励会員。攻めの棋風。「ベスト8に入ってプロ棋戦に出たい」

 <中国 2人>

 ◇溝上裕亮(みぞかみゆうすけ)(26)

 岡山市、会社員。初出場。元奨励会員。ネット対局で大会に備える。8強に入り「プロアマ戦出場」が目標。

 ◇北村公一(きたむらこういち)(50)

 山口県防府市、将棋講師。6年ぶり9回目。第14回で3位。赤旗名人やアマ王将にもなった。「8強をめざす」

 <山陰 1人>

 ◇藤井真司(ふじいしんじ)(55)

 松江市、会社員。2年ぶり10回目。第18回で準優勝、第37回は4位。「もう1回、プロアマ戦に出場したい」

 <北部九州 2人>

 ◇下平雅之(しもだいらまさゆき)(43)

 福岡市、会社員。5年ぶり4回目。第34回で準優勝。2008年に赤旗名人、14年にアマ竜王。目標はベスト8。

 ◇西谷明雄(にしたにあきお)(42)

 北九州市、会社員。8年ぶり8回目。過去の最高成績は8強。練習はネット対局。「一つでも多く勝ちたい」

 <南部九州 1人>

 ◇木村拓哉(きむらたくや)(26)

 熊本県菊陽町、会社員。初出場。棋譜並べで腕を磨く。「2勝してプロの先生と対局できたらうれしい」

 <首都圏 7人>

 ◇望月陵(もちづきりょう)(29)

 東京都中野区、会社員。初出場。元奨励会三段。居飛車党で、主な勉強法は棋譜並べ。「力を出し切りたい」

 ◇多々納守(たたのまもる)(22)

 東京都杉並区、東京工業大3年。初出場。受け重視の棋風で、「自分らしく粘り強い将棋を指したい」。

 ◇小泉卓也(こいずみたくや)(44)

 東京都葛飾区、公務員。6年ぶり2回目。攻めの棋風。第33回で4位入賞。今回は「それ以上」をめざす。

 ◇竹中健一(たけなかけんいち)(48)

 東京都江戸川区、会社員。初出場。全日本アマ名人戦優勝、アマ竜王戦準優勝の実績もある。目標は優勝。

 ◇板谷孝寛(いたやたかひろ)(26)

 東京都清瀬市、アルバイト。初出場。早稲田大将棋部の元主将。居飛車党。「2回勝って朝日杯に出たい」

 ◇加来博洋(かくはくよう)(35)

 東京都国立市、システムエンジニア。3年ぶり2回目。元奨励会三段。新人王戦で準優勝。「優勝をめざす」

 ◇浅倉孝幸(あさくらたかゆき)(22)

 相模原市、早稲田大4年。初出場。今年の全国オール学生選手権で優勝。「一局一局気を引き締めて臨みたい」

 <東海 2人>

 ◇國分雄太(こくぶゆうた)(22)

 名古屋市、名城大4年。初出場。昨年の学生王将。「ダークホースとして頑張る。プロと対局してみたい」

 ◇山田浩徳(やまだひろのり)(32)

 愛知県あま市、会社員。初出場。アマ竜王戦でも2回、全国大会出場。「目の前の対局に集中し、まずは1勝」

 <北陸 1人>

 ◇中平寧(なかひらやすし)(30)

 富山市、会社員。3年ぶり3回目。1996年に小学生名人、98年に中学生名人。「目の前の一局に集中したい」

 <四国 1人>

 ◇野崎雅敬(のざきまさゆき)(25)

 徳島県鳴門市、鳴門教育大学教職大学院2年。2年連続2回目。前回初出場で3位。「全国の一番をめざす」

 <北海道 2人>

 ◇横山大樹(よこやまだいき)(25)

 札幌市、会社員。4年ぶり5回目。第34回で4強。2010年の支部名人。「プロ公式戦出場(8強以上)」を狙う。

 ◇武田浩司(たけだこうじ)(27)

 小樽市、市職員。2年連続2回目。2009年の学生名人。前回8強入りし、今回も「ベスト8以上」が目標。

 <北東北 1人>

 ◇鈴木雄貴(すずきゆうき)(32)

 青森市、青森県職員。2年連続2回目。2005年の学生王将。8強を目標に、初戦敗退だった昨年の雪辱を期す。

 <南東北 1人>

 ◇堀川将生(ほりかわまさき)(16)

 仙台市、仙台二高1年。初出場。日頃はネット対局で腕を磨く。「ベスト8以上をめざして頑張りたい」

 <西東北 1人>

 ◇鈴木勝裕(すずきかつひろ)(39)

 秋田市、会社員。3年連続9回目。前々回3位。2013年の全日本アマ名人戦で4強入り。「ベスト8をめざす」

 <北関東 1人>

 ◇山口勇(やまぐちいさむ)(48)

 群馬県富岡市、信用金庫職員。9年ぶり5回目。好きな棋士は同郷の三浦弘行九段。朝日杯出場をめざす。

 <信越 1人>

 ◇奥村龍馬(おくむらりゅうま)(31)

 長野県上田市、会社員。5年ぶり3回目。2011年に全日本アマ名人戦8強。「優勝をめざして全力を尽くす」

 <富士 1人>

 ◇白井颯太(しらいそうた)(15)

 静岡県島田市、藤枝明誠中3年。初出場。昨年の中学生名人。「出場するからには朝日杯をめざしたい」

 <女性選抜 2人>

 ◇小澤あざ美(おざわあざみ)(19)

 横浜市、アルバイト。初出場。全国高校選手権(女子)で2年連続4強。「自分の力を発揮できるよう頑張りたい」

 ◇磯谷祐維(いそやゆい)(13)

 岐阜県各務原市、春日丘中1年。初出場。今大会最年少。「強い人が多いので、1回でも勝てるよう頑張りたい」

 ※敬称略。略歴は予選時の資料をもとに作成。年齢は12日現在。

 ■朝日アマ名人戦三番勝負(★は勝者)

  期       名人   スコア 挑戦者

 [1] 77年 ★大田学  (三番勝負なし)

 [2] 79年  大田学  1―2 中村千尋★

 [3] 80年 ★中村千尋 2―0 野藤光史

 [4] 81年  中村千尋 1―2 小林純夫★

 [5] 82年  小林純夫 1―2 加部康晴★

 [6] 83年 ★加部康晴 2―0 奥村明

 [7] 84年 ★加部康晴 2―0 谷川俊昭

 [8] 85年  加部康晴 1―2 小林庸俊★

 [9] 86年 ★小林庸俊 2―1 沖元二

[10] 87年 ★小林庸俊 2―0 白井康彦

[11] 88年  小林庸俊 1―2 野山知敬★

[12] 89年 ★野山知敬 2―0 鈴木英春

[13] 90年 ★野山知敬 2―0 福山英明

[14] 91年 ★野山知敬 2―0 宮本浩二

[15] 92年 ★野山知敬 2―0 瀬良司

[16] 93年  野山知敬 0―2 天野高志★

[17] 94年  天野高志 0―2 蛭川敦★

[18] 95年 ★蛭川敦  2―1 松田幹雄

[19] 96年 ★蛭川敦  2―0 林隆弘

[20] 97年  蛭川敦  0―2 鈴木純一★

[21] 98年 ★鈴木純一 2―1 宮崎博文

[22] 99年  鈴木純一 0―2 山田敦幹★

[23] 00年 ★山田敦幹 2―0 嘉野満

[24] 01年 ★山田敦幹 2―1 長岡俊勝

[25] 02年 ★山田敦幹 2―0 金内辰明

[26] 03年  山田敦幹 1―2 桐山隆★

[27] 04年  桐山隆  0―2 天野高志★

[28] 05年  天野高志 1―2 吉田正和★

[29] 06年 ★加藤幸男 (三番勝負なし)

[30] 07年 ★加藤幸男 2―0 山田洋次

[31] 08年  加藤幸男 1―2 金内辰明★

[32] 09年  金内辰明 1―2 清水上徹★

[33] 10年 ★清水上徹 2―1 早咲誠和

[34] 11年 ★清水上徹 2―0 一瀬浩司

[35] 12年 ★清水上徹 2―0 秋山太郎

[36] 13年 ★清水上徹 2―1 倉川尚

[37] 14年  清水上徹 1―2 今泉健司★

[38] 15年 ★稲葉聡  (三番勝負なし)

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