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 舞台の上に、むすうの白い線がひかれている。それは、福島をかたち作っている海岸、道路、線路、河を示したもの。そしてふるさとのまち。その上に、子どもたちが眠っている。音楽が流れ出し、あさが来る。子どもたちが起き上がり、しゃべりはじめる。

 「いつだかのあさ……やっぱりあの日も……あさはおとずれた……

 なんともない日々のわたしたちのタイムライン……なんともない日々はわたしたちと歩いてゆく」

    *

 福島県の依頼で、劇作家の藤田貴大らが集まって、音楽劇『タイムライン』が創られた〈1〉。出演しているのは福島の中学・高校生。テーマは「あの日」。

 「あの日」とは何だろう。5年前の、あの震災の日だろうか。そうかもしれない。そうだとしても、あの時刻までは、穏やかに日常は流れていた。

 藤田は、出演する子どもたちから、彼らの生きる日常の一こま一こまを聞き取り、舞台の上に再現した。「地震」も「原発」も「津波」も出てこないのに、「あの日」が奪っていったものの重さ、大きさが浮かびあがる。けれども、同時に、それまで気がつかなかった日常のいとおしさも、抱きしめるように優しく描かれる。ほんとうに、ほんとう…

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