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 22日に公示され、7月10日に投開票される参院選では何が問われ、主要政党はどう訴えるのか。各党の党首クラスに聞いた。

 ■増税延期、弱さ克服のため 自民党・谷垣禎一幹事長

 ――安倍晋三首相は参院選の目標議席について「連立与党で改選議席の過半数」を掲げました。

 今度の議席の過半数(61議席)というのは一つの考え方だろう。32の1人区でどれだけ勝てるのか、13の複数区では、自民や公明が出す候補者は2ないし3の議席を確保することができるのか。そこが一番の焦点になってくる。

 ――目標議席に達しなかった場合、首相は責任をとるのですか。

 いま、その目標の達成に向かって選挙をするわけだから、まず勝利を得る、全力を傾ける。そこから先の判断を、いろいろ言っても仕方がない。

 ――首相は消費税率10%を2年半先送りする理由として「世界経済のリスク」を挙げましたが、国民の理解は得られていますか。

 首相は「新しい判断だ」と言っている。確かに個人消費は弱い。先日のサミットでも共通の理解になったように、国際的な需要不足という不安感が非常にある。色々な手を打っていかなければならない中で消費増税を延期するという判断をした。弱いところを克服していくためにはそのような判断もあるんだと思う。

 ――野党は1人区を中心に統一候補を擁立する方向となっています。

 野党統一候補の実態は、民進党と共産党が連携しながら進めている選挙対応だろう。ただ、野党が連携して日本をどちらの方向へ引っ張っていこうとしているのか、互いの主張にあまりに矛盾の多い組み合わせではないか。共通点が「戦争法廃止」、平和安全法制に対する批判的な視点だけで、国政をリードできるとは思えない。

 ――首相は最近の街頭演説で憲法改正に触れていません。自民党は参院選で改憲を訴えないのですか。

 触れていないというか、誰かがリーダーシップをとり、憲法改正の必要を訴えないと意義も浮かび上がってこない。では具体的に何を改正するのかとなると、正直言って進んでいない。

 自主憲法制定は立党以来の党是だが、実現をみていない。我々は野党のとき憲法改正草案を作ったが、憲法改正の経験がない。初心者がいきなり高度なこと、激しい国民間の対立が起きるようなことをやるべきではない。野党第1党の基本的な賛同も得て進めていくことを目指すべきではないか。

 (聞き手・笹川翔平)

 ■民共共闘、自公協力と同じ 民進党・岡田克也代表

 ――1人区での共産党との共闘を、与党は「民共合作」と批判しています。

 なぜ、批判されなければならないのかわからない。自民党と公明党も選挙では協力している。同じじゃないですか。だが、我々は一部の自民党議員が「比例は公明党」と訴えるような恥知らずなことはやらない。我々には政党としての矜持(きょうじ)があるからだ。

 ――共産党との共闘には民進党内でも異論があったのではないですか。

 与党と戦う時に、共産党の候補者と我が党の候補者が競合すれば与党を利するに決まっている。そういう状況をなるべくなくすのは当然のことだ。

 ――安倍晋三首相が消費税率10%への引き上げを2年半先送りしました。

 いまの経済状況では、残念だが先送りはやむを得ない。ただ、こうした事態に至ったのは首相に大きな責任がある。前回(消費税を)上げられる状況にすると約束し、衆院を解散した。そのことについて明確な説明と謝罪がないのは極めて残念だ。「新しい判断」をしたから過去のことは問われなくなるということなら公約の意味がない。

 ――増税に伴う社会保障充実策の代替財源として、赤字国債を充てる考えを示したのはなぜですか。

 自民、公明、旧民主で約束した低年金者への補填(ほてん)など社会保障充実策をやるため、増税が延期される2年余りの間、約3兆円分をどうまかなうかを考えた。資産売却や行政改革などで財源が出てくればいいが、出てこないときには赤字国債を使ってでもやるしかないと正直に言った。

 与党は「赤字国債なんて無責任だ」と言うが、首相が増税できない状況を作り出しておいて、社会保障の充実策も先送りすると言う方が無責任だ。どの充実策はやり、どれはやらないのか、財源はどうするのか、与党は説明する責任がある。

 ――今回の参院選に当たり、民進党としての勝敗ラインを明言していません。

 我が党が勝つとか負けるとか、選挙とはそういうものではないだろう。発想が古すぎる。少しでも議席を積み上げることが国民にプラスだ、と判断している。このまま安倍政治の暴走を許していたら、日本は確実に間違った方向に行く。大事なことはそれを阻止し、流れを変えられるかどうかだ。

 (聞き手・中崎太郎)

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